「スクリーンタイム」~子どものアプリ使用時間制限の強化~

iphoneの新機能「スクリーンタイム」とは?

iphoneをお使いの保護者の方で、ios12で追加された「スクリーンタイム」に期待されている方に多くお会いします。

この機能は、アプリの使用時間制限、ファミリー制限による、保護者端末から子どものスマホの設定制限管理などを行える機能で、子どものネットやゲーム依存の対策に役立ちます。

その他、不適切なサイトへのアクセス制限、設定変更の禁止、課金制限なども可能です。

では、どのように設定使用できるのでしょうか?

スクリーンタイムの設定方法:

最初にこのスクリーンタイムは、ファミリー共有機能での、子どものスマホ管理もできる点を理解しておきましょう。(親自身用と子ども用の両方の設定があります)

①最初に「設定」アプリの「スクリーンタイム」を開いて「オンにする」をタップ→説明を読み、「続ける」をタップ。

②利用者の設定で、自分用か子ども用かを聞かれるので、まずは親自身のスマホ設定のため、「これは自分用のiphoneです」をタップする。

※子ども用のスマホに設定する際には、「これは子供用のiphoneです」をタップし、休止時間の設定→App使用時間の設定→「親のパスワード(スクリーンタイムに設定するパスワード)」を入力します。

ここから先は、子ども用のiphoneに設定しましょう。

ここまで設定すると、各種使用状が確認できるようになります。

「よく使われているアプリ」「通知の回数の多いアプリ」なども把握できます。

使用時間の制限設定(アプリ、カテゴリ毎):

1日に使用できる時間や曜日を決めての管理ができます。

①「設定」→「スクリーンタイム」→「端末名」

②「よく使われたもの」に表示しているアプリの中から、制限したいアプリをタップ(「カテゴリ表示」と「AppとWebサイトを表示」を切り替えてカテゴリでの制限か、アプリ毎の制限かを選択できます。)

例:Safari(インターネットに接続するアプリ)を制限する場合。

「制限を追加」→時間と曜日を設定して、「追加」をタップ。

特定のアプリの使用時間を制限したい場合:

「設定」→「スクリーンタイム」→「App使用時間の制限」→「制限を追加」→制限するカテゴリを選んで「追加」→使用時間を設定して完了。

この時、「使用時間終了時にブロック」をオンにしておきましょう。(制限されたアプリを継続するためには、親のパスワードを入力する必要が生じるため、これを設定しないと、制限の意味が無くなります

休止時間の設定:

休止時間を設定した時間中は、許可したアプリ以外は使用禁止となります。

夜間など、子どもに使用制限させたい時に役立ちます。

①「設定」→「スクリーンタイム」→「休止時間」→オン→制限したい時間帯を設定。「休止時間中にブロック」を有効にする。

コンテンツとプライバシーの制限設定:

ios11以前の「機能制限」がios12からは、「コンテンツとプライバシーの制限」で行えるようになりました。

多くの設定が可能なので、ここでは代表例のみ紹介しますね。

例:成人向けコンテンツへのアクセスを制限したい場合:

①「設定」→「スクリーンタイム」→「コンテンツとプライバシーの制限」→オンにする→「コンテンツ制限」→「Webコンテンツ」→「成人向けWebサイトを制限」

制限されたかの確認は?

制限されたアプリは、暗くなり、砂時計のマークが表示され使用できなくなります。アプリを開くと「時間制限~の制限時間を超えました」と表示されます。

先ほどの「休止時間中にブロック」などの設定を実施しておけば、「時間延長の許可を求める」→「スクリーンタイム・パスコードを入力」→4桁のコードを入力しなければなりません。

基本的に、子どもが勝手に使い続ける事を予防できます。

ファミリーのスクリーンタイムの設定:

この機能を設定すると、子どものスクリーンタイムの設定や使用状況(レポート)の確認を、親自身の端末からできるようになります。

忘れずに設定しておきましょう

①「設定」→「スクリーンタイム」→「ファミリーのスクリーンタイムを設定」→「お子様を追加する」→AppleIDでサインインするだけで追加できます。

サインインした子どもの名前が表示されるので、そこから確認や設定を行えます。

サポートツールとして使用しましょう:

以上が、新機能のスクリーンタイムで、子どものネット/スマホ依存を予防するための概略となります。

実は、このスクリーンタイムは、「ある設定」をその都度変更すると、簡単に破られてしまう事も発見されています。

あえてここでは詳細は記載しませんが、子どもたちでもその方法に気づく子もいます。

アップル社がこの点に対応するのかは不明ですが、それまでは、設定後も、親が設定した内容が有効になっているか、定期的にレポートで確認する必要がありそうです。(例:22時でSafariを制限したのに、レポートでは、それ以降も使用された形跡がある、など)

完璧な方法ではありませんが、スクリーンタイムは、子どもが自発的にスマホ使用を制限していく必要性を自覚するまでは、平行して教育使用できる役立つ機能です。

上手に使用していきましょう!

さらに詳しい設定方法は、ネット検索すると、いくらでも表示されます。

※アンドロイドの方は、楽しめる使用制限アプリが無料、有料(少額)でグーグルプレイからダウンロードできます。

 

 

 

 

 

インスタグラム~子どもに注意させたい7つの危険と対策~

インスタグラムの利用現状:

皆さんもInstagramをお使いでしょうか?

利用者は、ここ数年で激増しています。

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2018年月の時点では、国内のユーザーは2000万人を突破しました。

子どもたちも、特に高校生になり、Twitterからinstagramに切り替える生徒も増えています。

それに比例して、インスタグラム関連での「いじめ」やトラブル件数も増加しています。

先日、情報モラル教育講座を定期的に依頼してくださっている女子校(高校1年生)でも、「インスタグラムでの特性を理解した危険回避、及び、コミュニケーション方法をメインで扱ってほしい」という依頼を受けました。

基本的には、SNSサービスを利用する際に持つべき認識は同じですが、特に、インスタグラムで、子どもに注意させたい危険に関して、親も理解しておく必要があります。

今日は、その点を少し考えていきましょう。

インスタグラムの特徴:

インスタグラムは文字よりも写真投稿に特化したSNSです。

使用頻度1位は、芸能人や有名人がアップする写真を見る事、そして2位が友だち同士での利用です。

有名人のアカウント閲覧はTwitterなどと同様に、一方的に有名人の日々の様子を画像で楽しむために使用されます。

そして友だち間では、自分の日々の様子をアップし、友だちの投稿も共有しあうので、こちらも基本的には他のSNSと同じです。

インスタグラムの最大のメリットは、画像がメインとなり、テキストよりもその瞬間を自分や物、体験をより綺麗、印象的に投稿し合える点です。

最近はビジネスでも集客に使用されており、今後、どんな年代層でも使用者は急増していく予想です。

しかし、利用者が増加するにつれて、犯罪者やストーカーもインスタグラムを標的にして、油断しているアカウントを狙っている事も事実です。

大きく分けて、下記の2つの面で、安全かつ適切な使い方を考えましょう。

・物理的なセキュリティ面

・友達同士のコミュニケーション方法

上記②に関しては、基本的に他のSNS同様のため、今回の記事では、上記①を中心に、子どもに注意させたい つの危険と対策を考えましょう。

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安全に使用するための7つの基本的な設定方法:

①2段階認証~アカウント乗っ取り防止~:

いわゆる「なりすまし被害」はインスタグラムでも発生しています。

私たちがサポートしている学校で、ある女子高生のアカウントが乗っ取られました。

名前情報は勿論、自分の友だちをフォローまでしている点を含めて、完全に乗っ取られてしまったようでした。

その犯人は、生徒がこれまでに投稿した写真を加工して拡散させたり、さらには、卑猥な内容の投稿を勝手にするなど、荒らしまくっていた、という事でした。

結果的に、運営会社の調査でそのなりすましアカウントは削除されましたが、それまでの期間、強いストレスと、少なからず、周囲への悪い印象を与えてしまったことで落ち込んだ、との事でした。

最後まで犯人は不明でしたが、投稿内容から、学校生活を知る人物、つまり、友だちの誰かである可能性がとても強く、それ以来、この子は周囲の子に対する見方が疑心暗鬼になり、穏やかではない毎日だそうです。

こうなってしまうと、とても被害が大きいですね。

このようなことにならないための予防が、「認証方法の強化」です。

web上のサービスでは一般的になってきましたが、この設定により、不正ログインを予防することができます。SMSで暗証番号が携帯電話番号に届くので、誰かが不正にログインIDとパスワードを取得しても、不正なログインを防止できます。

設定方法:(スマホ)

「歯車アイコン」→「二段階認証」→「セキュリティコードON」→「電話番号追加(携帯番号)」→「次へ」→SMSアプリにメールが届く→そこに記載されているセキュリティコードをインスタグラムアプリを再度開き入力→「完了」

②他のSNSとの連携を解除する:

インスタグラムでの投稿を自動的に他のSNS(Facebookなど)でも公開する設定を解除しておきましょう。意図しない情報発信や、インスタグラムのフォロワーだけに公開したい情報の漏洩を防止できます。

設定方法:(スマホ)

「歯車アイコン」→「リンク済アカウント」→解除したいサービスを選択→「アカウントのリンクを解除」

③位置情報の共有を解除する:

GPS機能がある機器での写真撮影には、ジオタグと呼ばれる位置情報が自動追加されます。(撮影場所ごとに自動整列する事が可能なのは、このジオタグのお陰です。)

他のSNSでも同様ですが、位置情報が添付されている写真は、自宅から頻繁に行く場所まで多くの情報を公開する事になってしまいます。

特にSNSで画像をアップする方は、通常は位置情報をOFFで使用し、ナビなど必要な場合にONにする使用方法をお勧めします。

設定(iphoneの場合)

「設定」アプリ→「プライバシー」→「位置情報サービス」→アプリ一覧からインスタグラムを選択→「許可しない」を選択。

④投稿を非公開にする:

公開設定で写真を投稿した場合、ユーザー名を含む自分の投稿が、全く知らないサイトで勝手に公開される可能性があります。

当然ながら、悪意を持って加工された画像やコメントとして漏洩する事もあるかもしれません。

それで、投稿は非公開にする事をお勧めします。

設定方法:(スマホ)

「歯車アイコン」→「非公開アカウント」をONにする。

⑤「ストーリー」の自動削除を過信しない。

近年追加された機能に、24時間で投稿が削除される「ストーリー」があります。

タイムラインに掲載する程でもないけど、今の自分をアップしない場合などに好んで使用されています。

実際、中高生の間では、この「ストーリー」のみを使用している子どもも大勢います。

便利な機能ですが、自動削除を過信し、保存されると困るような写真も平気でアップする子どもが存在し、先生方も注意喚起しています。

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なぜでしょうか?

実際、24時間で削除される前に、「スクショ」されると他人に保存される事になります。

つまり、アカウントが公開状態で、スクショされれば、ストーカーや犯罪者にも、不適切な投稿が「保存」され、後日、それをネタに脅迫やストーク行為に発展する事がある、という事です。

勿論、フォロワーだけの公開でも、必ずしもフォロワー全員が「親友」でない場合、同じ結果となる危険はありますよね。

ある生徒は、ストーリーに投稿した画像が、24時間以内に、Twitterに転載され、拡散された事で、予想もしなかった問題となってしまったケースもありました。

それで、ストーリー機能を使用する場合は、「非公開」でも保存されたくない画像はアップしない、という原則を守りましょう。

⑥リポストで自分の投稿が公開される:

リポストとは、Twitterのリツーイトと同じ機能です。

注意したいのは、非公開アカウントでも、フォロワー内にリポストするユーザーがいると、知らない間に自分の投稿が公開されている事がある、という事です。

先程の、Twitterで転載されてしまったケースも同様ですよね。

頻繁にリポストするユーザーが自分のフォロワー内にいないか確認しておくことをお勧めします。

⑦ダイレクトメッセージ(DM)の危険:

ハッシュタグ(#)やメンション(@)、DMを通じて、膨大なユーザーとやり取りできるのがSNSの良さですが、当然ながら、危険なユーザーから直接、誘われる場合もあります。

基本的に対面していない知らないユーザーとは個人的なやり取りをしない原則を教え込む事が不可欠です。

実際、神奈川県座間市での連続殺人事件など、多くのネット犯罪は、「SNSでの知らない人とのやりとり」が全ての入り口となっています。

インスタグラムでも、この危険性は変わりなく、むしろ、画像が多いという事は、Twitter以上の個人情報を提供してしまう可能性が高い訳です。

いかがでしょうか?

インスタグラムを「物理的なセキュリティ」面で安全に使用する7つの点をお伝えしました。

勿論、これだけではありませんが、それでも、最低限、この7つの点を注意すれば、多くのトラブルは回避できる、という点です。

ぜひ、親である私たち自身がまずは、設定方法や目的を理解し、子どもにも「なぜ、その設定が必要か?」を考えさせてから、設定変更させましょう。

尚、インスタグラムでは、運営会社自体から、下記のガイドブックが無料で提供されています。(ダウンロード項目からダウンロードできます)

「保護者のためのInstagramガイド」

分かりやすく役立つ情報がまとめられていますので、ぜひご活用ください。

運営会社自体が、これらの危険回避を教えているという事を考えると、やはり私たち親も、子どものネット環境やサービスに関する勉強が必要な事を痛感しますね。

全てのSNSやり取りに共通する、「友達同士のコミュニケーション方法」に関しては、また次回以降の記事で御説明しますね。

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