TikTokとは? SNS以上の危険性に注意!

TikTokをご存知ですか?

tiktok(ティック・トック)とは、元々15秒のショート動画を
投稿するSNSとして、中国から生まれた動画コミュニケーションサービスです。

現在、私たちが活動する中学校や高校でも特に女子の間で爆発的に流行しています。

SNSのLINEの流行がInstagramに、動画投稿のyoutubeがもっと手軽なtiktokに移り変わっています。

特に流行しているのが女子中学生です。

彼女たちが感じているtiktokの魅力は何でしょうか?

共通する魅力は、「自撮りダンスをアピールできる点」と答える子どもが多いんですね。

何のことかわからない方もおられるかと思いますが、TikTokでは、流行りの振り付けや曲があり、子どもたちはそれを真似することができます。

気軽なダンスや有名人のダンスをそのまま真似した15秒の短い動画を誰でもアップすることができるのです。

TikTokの人気の理由は、この点にあるようです。

すでに定番となっている見本があるため、それを「試しに気軽にコピーしてみる」というレベルの「遊び」として、女子の間で広がっています。

また、もう一つ、特に女子に人気なのは、tiktokアプリには、美顔加工ができる機能があるという点です。

自然な感じで肌をきれいに、アゴを細く、目を大きくすることができます。

その他、動画の加工もプロ並みに簡単にできる仕掛けがあるため、流行りのダンスを気軽に綺麗にアップできる、という点が最大の魅力のようです。

TikTokの危険性は?

これだけ人気のTikTokでは、当然ながら危険性も高くなります。

ただ、具体的にどこが危険なのかを親が理解していないと、子どもに教える事はできません。

実際、SNS以上に、TikTokの危険性を指摘する専門家は大勢います。

私たちがサポートしている学校でも、TikTokを観た外部の大人からの不適切な誘いがあった女子中学生もいました。

では、SNS以上に危険な点とは何でしょうか?


【1】動画としての個人情報の流出

みなさんも一度、tiktokアプリをインストールし、確認してみてください。

起動すると、オススメ動画が再生されるので、色々とみていくと、学校で撮影している子どもたちが多いことに気付くのではないでしょうか?

高校生はスマホ持ち込み自体はOKな学校が多いため、授業中以外の時間に撮影する子が多く、持ち込み自体が禁止の中学生は、放課後や自宅での撮影が多いようです。

ここで問題になるのは、顔出しだけでなく、制服や体操服が写る点です。

つまり、学校名がすぐわかってしまうのです。

また、アカウント名に本名を書いている子どももいますし、仮に学校でなくても、撮影した背景から、場所を割り出すことは簡単にできてしまいます。

この面がSNSより危険と言われている理由です。

つまり、動画は静止画よりも発信する情報量が多くなるため、より危険性が増す、ということですね。


【2】DM(ダイレクトメッセージ)機能やコメント欄

TikTokにも、他のSNS同様、DM機能やコメント欄があります。

動画を見て、フォローする仲間からの感想や誉め言葉を楽しんでいるわけです。

ただ、同時にこの機能はセキュリティを考えないと、ネット上の知らない大人や犯罪者を誘発することになります。

画像より、動画の方が、犯罪者を寄せ付けてしまいますよね。


動画のコメント以外にも、 この「DM機能」が存在するため、子どもに直接会話する事が可能になるのです。

このDMを送り付けて、LINEなどの個別SNSに誘導し、そこで言い寄られたり、脅される、という事件も多発しています。

今、深刻な問題となっている、「自画撮り」被害もこのTikTokからも発生していることもあるようです。


【3】住んでいる地域が表示される位置情報

2018年時点では、初期値で自分の位置情報が県名で表示されます。

そうすると、犯罪者はその子の他のSNS情報や動画背景、学校名などと組み合わせて、自宅を特定することも可能になります。

主な危険点だけ挙げてみましたが、確かに、文字や画像が主体のSNSよりさらに危険性があることがよく分かるのではないでしょうか?

TikToKを安全に使用する方法を子どもに教える

では、どのように危険を防止できるでしょうか?

なんでもそうですが、危険だから使わせない!という姿勢だと、子どもは必ず抜け道を探します。

ですから、親もTikTokを使用し、楽しさを理解した上で、セキュリティポイントを教えてあげる方が効果的ですね。

では、設定変更できる点と注意する点を見ていきましょう。

【1】プライベートアカウント(非公開)を設定する

アカウントを作成する段階で、プライベートアカウント(非公開)にします。

非公開にすると、自分が承認した相手のみに動画を閲覧させられます。

さらに、 アカウントの設定では、メッセージを送ることができる人や自分の動画をダウンロードできる人を制限することができます。

初期値は制限なしの状態なので、ここも「友達」だけに変更しておくことをお勧めします。

どうしても有名人になりたい!というような場合以外は、最低限の安全策として、この設定はしておきましょう。

設定方法

アカウントの画面で右上のメニューボタンをタップし、「プライバシー設定」をタップ。「プライベートアカウント」にして、設定はすべて「友達」に変更する。


【2】アカウント名に本名を表示させない

アカウントに本名を使用してしまうと、顔出し動画や制服、位置情報などを紐付けられ、自分から犯罪を誘発することになってしまいます。

特に女子は、ニックネームやハンドルネームを作成して、決して本名や推測される情報も載せないように注意しましょう。


【3】位置情報を表示させない

この位置情報に関しては、ログインする際に「位置情報へのアクセスを許可しますか?」という旨の確認がされます。

位置情報は県単位で表示されるので、そこまで問題ではない、と考える方もいますが、出会いを求めてTikTokを徘徊している人にとってはそうではありません。

なぜなら、「自分と同じ地域の異性を見つけ出すことができるチャンス」になるからです。

それで、再度ログインし、位置情報を許可しない設定をしたり、端末の設定から、「TikTokアプリには位置情報の表示許可をその都度確認させる設定に変更する」ようにして対応しましょう。


【4】顔出しする時は必ず非公開設定になっているかを確認する

本来は、顔出しするリスクはとても高いため、避けたいですが、子どもたちの使用目的を考えると、顔出ししないと使う意味がない、というと思います。

それで、友だち間での楽しみやアピールであれば、非公開で承認した友だち間だけで顔出し動画を公開し、楽しむようにさせる必要があります。

もし、不特定多数に発信したい場合は、絶対に顔出ししない事を条件にさせることが大切ですね。

ただ、友だちを限定しても、その友達から、顔出し動画が流出してしまう可能性もあることは理解させておくことが必要です。

いかがだったでしょうか?

TikTokは、上手に使用すれば、楽しめるサービスですが、注意しないとSNSやyoutubeより危険性が増すサービスです。

子どもはそこまでの危険性に気付かない間に使用してしまい、トラブルに巻き込まれる事件が多発しています。

ぜひ、親が、少しの努力で、新しく登場するサービスを学び、そして、子どもには、共通する危険性を考えさせる習慣をつけさせるようにしていく事が大切ですね。