「ネット依存の3つの対策方法」

ネット依存って、どれほど深刻?

厚生労働省が2018年9月に公表した、「中高生のネット依存調査」によると、全国の中高生93万人がネット依存状態との結果です。

前回の5年前の調査から、わずか5年で倍増した事に国も危機感を感じているようです。

深刻な状態ですね‥

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国立病院として日本で初めて「ネット依存治療」を始めた、久里浜医療センターでは、数ヶ月先まで予約で一杯の状況です。

私達が実施している「ネット依存度スクリーニングテスト」も、この久里浜医療センターで採用されているものです。

静岡県内の各中高の平均依存度は、約42%ですが、ある学校では、70%がネット依存になっています。

また、すぐに援助が必要な「病的レベル」は、約18%となり、全国平均を大幅に上回っています。

あなたのお子さんはいかがですか?

ネット依存の「根底」にある子どもの気持ちは?

ネット依存に陥りやすい子どもには心理面でのある特徴があります。それは、「自尊心の欠如」です。

自分で気づいているかどうかに関係なく、ネットに逃避する子どもは、「自分のできる事や存在自体に自信を持ちにくい」傾向があります。

ネット上のトラブルが原因で、すぐに命を絶ってしまう選択をする子どもの増加にも、この要因が表れてしまっているようですね。

確かに自尊心が低いと、現実の交友関係を構築しにくいです。

自分から友達を作るのではなく、友達に「なってもらう」という見方や、逆に、自分を認めさせるため、強い態度に出てしまうという両極端になりがちです。

そのような状態だと、ネット上の「責任のない交友関係」でも気持ちが楽になりませんね。

自尊心が無いので、LINEグループでも、みんなの反応や既読状態が気になって、他の事に集中できません。

その内容やオンラインゲームの対戦結果などで、自分の「存在価値」自体が、良くも悪くも決定すると考えてしまうわけです。

それで、このような「根底」にある事情を考えると、小手先解決だけではなく、「子どもの自尊心を持たせるには?」という考え方を、まずは「親が持つ」事が対応の早道となります。

子どもに「自尊心」を持たせるには?

10代相応の「自尊心」を持つために、親である私たちは何を教えられるでしょうか?良い結果を出しているお母さんたちは、次の点を意識しています。

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「1科目でも、勉強の成績を上げるように励ます」

学生である以上、最大の目的は「学ぶ」事です。

ほとんどの場合、勉強の成績が高い生徒はスマホやSNSを「適切に」使いこなしています。

ネット依存率も低く、ある程度の「自尊心」を持っているので、交友関係にも大きな影響を受けずに、上手に接していく事ができるようです。

それで、1科目でも得意な科目を「増やす」メリットを教えることは役立ちます。

「部活動のスキルアップに注力するように見守る」

これは、部活動の交友関係を深めるという事ではなく、あくまでも、その部活動での「メインとなる技術を向上させる」という事です。(例:体操部なら、体操自体のスキルをアップさせる事)

スキルが低い子どもは、部活動を頑張っていても、「メインでの評価」が低くなるため、結果的に、部活動の「サブ」の側面である部員同士の交友関係に、必要以上の影響を受けるようになっていきます。

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「人間として存在している事自体の『自尊心』を意識させる」

これが一番大切ですね。実際、子どもと良い関係を保っているお母さんは、お世辞や甘やかしではなく、子どもを「適切に認める」事と「率直に助言する」事のメリハリをつけています。

そのような環境で育つ子どもは、「ヒューマンリテラシー(人間力)」が磨かれ、交友関係によって自分の自尊心が左右されない若者として自立していく事ができます。

当然ながら、そうなると、ネット上の関係やゲームに依存したり、SNSで自尊心の低さをアピールしてしまう事は自発的に避けていけます。

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まずは、上記の点だけでも、親がよく意識し、「我が子には、この面でどのように声掛けできるか?」という事を、毎日よく考える事をお勧めします。そのように意識を変革する親の態度に子どもは敏感です。

次回以降では、どのように「子どもを適切に認めて尊重できるか?」を扱っていきますのでご期待ください。

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